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映画狂いが移るブログ スティーブ・マックィーン「ブリット」

 

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 言うまでもない。スティーブ・マックィーンの代表作の一つであり、カースタント映画の走りの作品でもある。刑事映画と言えば、名作「裸の町」からはじまり、「フレンチ・コネクション」「ダーティ・ハリー」とあるが、この作品は金字塔とも言うべき作品だ。マックィーンのパーソナリテイを十二分に生かし切り、寡黙だがやるべき仕事は黙々と進めて行く刑事ブリットを生み出し、都会的で洗練された中に男の強い魅力を発揮する「かっこいい」刑事象がこの作品で生み出されたのだ。自分の職務に忠実で、例え政治家の圧力で捜査を妨害されそうになっても譲らない矜持をもってる刑事フランク・ブリットの生き方は、まさにマックィーンそのものの生き方でもあったのである。犯人を捕まえるためには、サンフランシスコの坂道も車で全力疾走して追跡する迫力、飛行場の中まで追跡する執念が映画の中では、全てかっこいいのだ。ラストシーンでブリットが事件を解決して自宅に帰り、恋人のジャクリーン。ビセットの寝顔を横目で見つつ、顔を洗いながら自分の顔を見て呆然とする場面、数ある刑事映画の中でも絶品のラストであると同時にマックィーンのカッコよさを強く印象づけた。彼はこのあと、「栄光のル・マン」「ジュニア・ボナー」「パピヨン」でさらに男のダンディズムを見せてくれることになる。監督のピーター・イェーツはこの作品のあと、快作「ヤングジェネレーション」を監督したが、やはり、この「ブリット」が代表作だろう。マックイーンに興味のある方には必見!