エンタメ狂いが移るブログ

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映画狂いが移るブログ フューリー

 

フューリー (角川文庫)

フューリー (角川文庫)

 

 ブラッド・ピットは、現在のハリウッドの代表的スターであるが、挑戦者でもある。今年、オスカーを獲得した作品「それでも夜は明ける」をプロデュース・出演したり、社会的に問題提起する作品に積極的に関わっていくかと思えば、「オーシャンズ11」のようなエンターテインメント作品にも出演する。どんな分野でも自分が興味がある作品には、貪欲な姿勢を示すスターである。その彼が出演しており、しかもプロモーション活動も積極的に推進している作品と知り、興味がわいて見た。監督のデヴィッド・エアーは冷徹な視点を貫き、戦争の非情さをリアルなまでに描いており、観客の目をスクリーンに釘付けにさせた。戦争の場面、特に戦車の戦闘場面は、圧倒的な迫力でギリギリの緊張感になる。ブラッド・ピット以下の出演者たちも、ほとんど顔があまり知られてない分、作品のリアリティを高める存在感を示してる。唯一のキーマンである新兵ノーマンを演じたローガン・ラーマンも瑞々しい演技で、初めて戦争に放り込まれる兵隊の恐怖感を見事に体現した。声高に反戦を叫ぶより、この作品を見れば、戦争の愚かさが一目瞭然だ。ブラッド・ピットは、そこに思いを込めたのかもしれない。