エンタメ狂いが移るブログ

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ドラマ狂いが移るブログ 西島秀俊・香川照之「流星ワゴン」

重松清は、父と息子の情愛を描くと天下一品の小説家だ。名作「とんび」も涙したが、この作品も「とんび」に匹敵する感動的な名作だ。ドラマの名手 福澤克雄がこのハートウォーミングな世界を見事に映像化し、素晴らしいドラマになっている。「MOZU」で頂点を極めたコンビである西島秀俊香川照之の二人が重松清の描く父と息子の織りなす様々な愛情の機微を役者魂を込めた名演技で涙なしには見られない。特に、昔気質の頑固で不器用な父親を演じる香川の演技は鬼気迫るものがあり、「無法松の一生」の阪東妻三郎を彷彿させる存在感だ。脇を固める、倍賞美津子井川遥吉岡秀隆も好演し、重厚なドラマに仕上がっている。第1話での黒ひげゲームをめぐるエピソードは、ホロリとさせられる。演出、脚本、出演者、全てに渡り天下一品の布陣で、早くも今年を代表するドラマの登場を予感させられる。今クールは、良質のドラマが多いが、この作品と「学校のカイダン」がとどめだろう。当然、必見の作品!

 

流星ワゴン (講談社文庫)

流星ワゴン (講談社文庫)