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映画狂いが移るブログ ゴッドファーザー

 

ゴッドファーザー PARTI<デジタル・リストア版> [DVD]

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ゴッドファーザー PARTII<デジタル・リストア版> [DVD]

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 この映画が公開された1972年は高校生だった。既にアメリカで大評判になっており、公開が待ち遠しく初日に見に行き、2回連続で見た記憶がある。「風と共に去りぬ」がいまだに永遠と語り継がれている燦然と光り輝くハリウッドの名作であるように、「風と共に去りぬ」以降も大作は数々と制作されてきたが、この映画はその中でも、映画史のエポックに残る名画だと思う。「すべてをかねそなえた映画」というのが公開当時のキャッチコピーだったが、ストーリー、音楽、映像、出演者、どれをとっても第1級の忘れがたい味わいがある作品だった。公開当時は、主演のマーロン・ブランド―以外は、どちらかと言うと地味なキャスティングだと思われていたが、これまた公開時はまだ無名に近いフランシス・フォード・コッポラの風格と凄みと美しさが混在した卓越した演出力で、「この映画は凄い!」と思わせるパワーがあった。事実、公開時は、落ち目のスターと言われていたマーロン・ブランド―もこの作品の名演技でオスカーに輝く功績を残し復活したし、当時無名だったアル・パチーノ、ロバート・デュヴォール、ダイアン・キートンさらには、PART2 で若き日のドン・ヴィトー・コルレオーネを演じたロバート・デニーロたちは、後年、アカデミー最優秀主演賞を受賞する俳優にまで成長し、今では、二度と共演できない豪華なキャステイングとなっている。他にも「ロッキー」のタリア・シャイア、「ディア・ハンター」のジョン・カザーレ、さらにはジェームズ・カーンリー・ストラスバーグなど脇を固める出演者たちの名演技も忘れられない。映画はPART3まで制作されたが、やはり、PART1とPART2が傑作だと思う。

マフィアという特殊な世界を描きながら、親子の情愛、ファミリー愛など日本人の心に響くものが共感を呼び、万人に愛される映画となった。ニーノ・ロータ、カーマイン・コッポラの哀愁をおびたメロディも映画に風格を与えてくれた。

 

ゴッドファーザー〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

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ゴッドファーザー〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)

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実はこの映画の原作となったマリオ・プーゾが書いた小説「ゴッドファーザー」もかなりの傑作で、映画を見終わった後、是非一読して欲しい。コッポラがいかにこの小説を熟読し映像化に執念を賭けたかが、改めて認識させられた。 映画は必見!小説は必読!