エンタメ狂いが移るブログ

このブログを読めば、映画、演劇、漫画、小説などなどエンターテインメントに強い興味がもてます!

映画狂いが移るブログ ビビアン・リー、マーロン・ブランド―「欲望という名の電車」

 

欲望という名の電車 (新潮文庫)

欲望という名の電車 (新潮文庫)

 

 テネシー・ウイリアムズの傑作戯曲をエリア・カザンが映画化した、あまりにも有名な名作である。「風と共に去りぬ」で映画界の頂点にたったビビアン・リーが年老いた色情狂の女を鬼気迫る演技で熱演、2度目のオスカーに輝いた作品である。同時にアクターズスタジオの優等生マーロン・ブランド―の出世作でもある。二人の火花を散らす演技のぶつかりあいは、映画史に残る名場面だ。

 

上流婦人としての品格を持ちながらも気狂いの女を演じたビビアン・リーの演技は、胸に迫るものがあり、彼女がまぎれもない名女優であったことがよくわかる。これに対抗する若きマーロン・ブランド―の瑞々しくも屈折した演技も堂々としており、素晴らしい。救いのないラストシーンがこの作品の価値をさらに高めた。このキャストで舞台が見たい!