映画狂いが移るブログ クリント・イーストウッド「ダーティ・ハリー」
クリント・イーストウッドは現在こそハリウッドを代表する実力派監督だが、俳優としても頂点を極めたのは、この作品だろう。ドン・シーゲル監督とのコンビでもこの作品が最高峰だろう。
同時期に名作「フレンチコネクション」も公開されており、この年は、立て続けに刑事映画の傑作が2本作られたことになる。「フレンチコネクション」がセミドキュメンタリータッチを極めている映像とカーアクションの傑作とするなら、こちらの作品はハリー刑事と犯人の赤いサソリとの強烈な対決が見せ場であり、イーストウッドの異常とも見える犯人逮捕への執念の鬼刑事ぶりが秀逸の作品でもあった。イーストウッドは後年、「許されざる者」『ミリオンダラーベービー」「グラントリノ」など俳優としても熟成した演技を示してくれているが、若い時の彼の代表作と言えばこの作品に尽きるだろう。犯人を演じたアンディ・ロビンソンの鬼気迫る演技と犯人を執念で追うイーストウッドとの対決が緊迫感溢れ、衝撃的なラストを迎えることになる。まさに伝説の刑事映画となった。この映画の魅力は40年以上たった今でも失われていない。刑事映画のレジェンド!